採油方法

採油要項

採油をする前に、大事なポイントをご確認ください。

採油の3原則

「決まった場所から、決まった手順で、決まったタイミングに採油」が基本です。機械の状態を監視するためには、採油の条件を変えないこと、一貫性を保つことが大切です。 

決まった場所から

できるかぎり採油場所を一つに決めて、同じ場所から採油してください(場所については次の項を参照してください)。

決まった手順で

採油は毎回同じ手順にします。採油方法が決まるまでは、採油する人を決めておくと無難です。

決まったタイミングに

機械の作動開始後30分以降、または停止後10分以内の間に採油します。

例えば、「機械を停止してから5分」と決めたら、毎回同じ場所から同じ手順で、機械の停止後5分前後をめどに採油してください。機械を停止してから長時間経過すると摩耗粉などが沈降し、代表的なサンプルが採れなくなります。

採油場所

採油は機械稼働時の油面高さの半分の位置で、フィルターでろ過される前からが基本です。採油場所は◎印の3カ所の中から1カ所決めて、毎回同じ場所から採油してください。

採油容器と採油量について

当社にオイル分析を依頼する方に向けて、2種類の採油容器(ボトル小120ml、ボトル大250ml)を無償でご提供しています。分析に必要なサンプル量に合ったボトルを、採油容器・通い箱⼿配ページよりお申し込みください。

また、採油量は容器の8割までにとどめるようお願いします。

ご利用できない容器

下記の容器は変形、破損、オイル漏れの恐れがありますので、ご使用をお控えください。  

ガラス製の容器  

ペットボトル

スチール缶

ペンキ缶

ふたを押し込む、
はめる形式の容器

ふたの閉まりが
甘くなる容器

ジップロック

その他の注意事項

  • 定期分析の場合、更油・補油直後の採油はおやめください(更油・補油前に採油をお願いします)
  • 採油口の周囲を清掃して、採油時に油槽やサンプルに汚れが入るのを防いでください
  • 採油後にふたやバルブを閉め忘れないようご注意ください
  • 油温が高いときの採油には特にご注意ください(場合により漏れた油でやけどすることがあります)
  • 他の容器で採油してから当社の採油ボトルに移すことは避けてください(その容器の汚れが混入する恐れがあります)
  • 採油は貴社のルールに従い、安全に実施するようお願いします

採油手順

採油前のラベル記入のお願い

サンプルの混同や採油忘れを防ぐため、採油をする前に採油ボトルの丸ラベルに会社名、サンプル名、採油日のご記入をお願いします。

会社名とサンプル名は、分析依頼時にご記入いただいた情報と同じ内容をご記入ください。

採油ポンプを使った採油手順

  1. 採油チューブを油槽に差し込んだとき、採油チューブの先端がオイルの深さの半分程度に届く長さにカットします。その際、採油チューブの一端を斜め45度に切り落としてください。
  2. 採油ポンプのナットを緩め、斜め45度に切り落とした側から採油チューブをナット孔に通し、アダプターに挿入します。採油チューブが5~10mmほど出たら、ナットを締めて固定します。
  3. アダプターにボトルをねじ込み、取り付けます。
  4. 採油チューブを給油口(もしくはガイドパイプ)に差し込み、油面の高さの半分程度まで入れます。
  5. ポンプの取っ手を手前に引いて、オイルを吸い上げます。1回で分析に必要な量が採油できない場合は、同じ手順で繰り返し吸い上げてください。
  6. 必要量のオイルがボトルに入ったら、リリースボタンを押して吸引を停止します。 
  7. 採油チューブ内のオイルが切れたことを確認したら、ボトルをアダプターから外してふたをします。
  8. アダプター側の斜め45度に切った採油チューブの先端をきれいな布か紙で拭き取った後、ナットを緩めて採油チューブを抜き取ります。採油チューブはサンプルごとに新品と交換してください。

※採油イメージ

給油口から採油ポンプで
採油するときの注意事項

  • チューブは採油ポンプに確実に差し込んで固定してください(不十分ですと採油中にチューブが油槽内に落下することがあります)
  • 減速機やエンジンなど運転中の機器から採油するときは、機器の構造を十分調査し、危険のないようにチューブを差し込んでください

グリースの採取手順

  1. 軸受けが回転中に給脂しながら、排出口から採油容器のボトル小に採取します。
  2. 排出初期のグリースの決まった量を捨ててから(端切り)採取します。

排出したグリースがまだら模様のときには、最も色の黒い部分を採取してください。

採油後

採油容器のふたをきつく閉め、漏れがないかを確認します。その後、分析依頼書と一緒に専用の通い箱に納めて、当社に送付をお願いします(送料はお客さま負担です)。

送付時の注意事項

  • 送付時に漏れがあると補償問題になりますので、十分ご注意ください
  • 瓶で送るときは緩衝材を忘れずにお入れください
  • 冷凍機油は溶け込んだガスの影響で、輸送中に膨張してオイル漏れが生じる可能性が高いです。必ずガス抜きをしてから送付をお願いします

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